ミトコンドリアを活性化させる

私たちは約37兆個もの細胞でできています。

その細胞の中には、私たちの活動に欠かすことのできないものがあります。

ミトコンドリアです。1つの細胞に数百から数千個のミトコンドリアがあると言われていて、その働きによって数は違うと言われています。

自分の意思とは関係なく常に動いてくれる心臓や脳、肝臓には2000から5000個のミトコンドリアが存在するそうですが、少ない組織や気管には100から200個程度です。

細胞とはなんだろう/武村雅春 図参照

ミトコンドリアは酸素を利用してエネルギー物質であるATP(アデノシン三リン酸)を作り、その過程で出てくる副産物が二酸化炭素で、呼吸によって外にだしています。

ATPは貯蓄できないので、呼吸をしながら酸素を取り入れて糖質や脂質を使って、ATP[エネルギー源]を作り出すことで、日々の活動ができています。

ミトコンドリアの機能が止まってしまうと私たちは生きていけないほど、重要な存在です。

細胞は絶えず動いています。

顕微鏡で見ると細胞内のミトコンドリアは寄生虫のように動きまわっています。

そして、細胞は発生しては死んでいく(アポトーシス)自滅するように遺伝子に組み込まれていて、古くなった細胞は掃除して、新しい細胞を作っていくのでどんどん入れ替わっています。

1日の中でも数%入れ替わっているということなので、今日と明日の自分は外見は同じでも細胞は新しくなっています。

そう考えると常に新しい自分に出会っていることになり、見えないところで細胞活動が盛んに行われているのだなと改めて感じます。

 

年齢を重ねるごとに疲れやすくなったり、衰えを感じることがあると思います。

それはエネルギーを作る能力が低下しているということです。

体を休めてばかりいる(運動不足)と、エネルギーを使わなくてよいのなら、ミトコンドリアの数を減らそうとなってしまうのです。

太りやすくなったとか、痩せにくいとか、代謝が悪いとか言われますが、これも同じことです。

だからこそ、エネルギーを作る能力を向上させ、自分の細胞を元気にすることが重要になります。つまりはエネルギーに関わるミトコンドリアを増やすことです。

 

【ミトコンドリアを増やす方法】

1つ目は適度な運動

ややきつめと感じる運動を行うことで肺活量を増やし、筋肉の働きを増やし、ミトコンドリアも増やせる。激しい運動は多くの酸素を必要とする(酸素の1~2%はエネルギーを作る過程で有害な物質に変わってしまう)ので、活性酸素が発生してしまい、逆効果になると言われています。

特に若い頃はあまり運動しておらず、中高年になって始める激しい運動は控えた方が良い。

活性酸素を除去する能力があまり備わっていないと言われています。

 

2つ目は寒い環境にいる

寒い環境にいると、体の危険を感じるのでエネルギーを作らなければと、ミトコンドリアを増やすとのこと。12度の水の中に10分いるとミトコンドリアが増えると太田成男氏。

あくまでデータ上です。サウナ後の水風呂、寒い時期に乾布摩擦、寒中水泳なども良いでしょう。自宅で水風呂でも良いと思いますが、体が冷やされた後になぜかポカポカしてくるというのがミトコンドリアが増えている状態だと言えます。

 

3つ目は空腹をつくる

これはファスティング(断食)などでも紹介していますが、空腹時間を作ることで長寿遺伝子が働くことになります。それはミトコンドリアが増えることにつながっています。[過去の記事:ファスティングはすごい]

たまに1食抜いてみたり、飲み物で終わらせたり、週末にプチ断食してみたりと空腹を感じることを試してみてください。ファスティングの際に、空腹を楽しむという言葉があります。私も経験ありますが、空腹は意外と気持ち良くなります。

ミトコンドリアを増やすとエネルギーを作る能力が高くなります。

それは

代謝が上がる

体力がつく

疲れにくい

太りにくい

老化予防

お肌の若返り

など良いことばかりですが、酸素を必要としますので同時に活性酸素も出てきます。

これまでにも様々な内容で活性酸素には触れてきていますが、活性酸素については次回まとめたいと思います。

また細胞を元気にしたり、修復能力を向上させるのにヒートショックプロテインを活性化させることも良いとされています。こちらは温めることでタンパク質(細胞はほとんどタンパク質)を活性化させるものです。過去の記事「健康的に体温を上げる方法」もぜひチェックしてみてください。

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