皮膚はただの袋ではない

皮膚は身体の一番外側にあって様々な情報をキャッチして感じ取ることができます。

知れば知るほど奥が深くて本当に面白いですし、皮膚ってすごい!

触るだけで、硬さ・圧力・ゆれ・温度・痛みなど多くの情報を脳まで届けます。

熱いものを触ったときに、とっさに手を引っ込める(逃避反射)動きもそうです。

1.5~4mmしかない皮膚が様々な情報を感じとり、体が動くことに驚きます。

それに紫外線を体内まで浸透させないように保護したり、無数の細かい溝が体表面の水分調節をしたり

体温を保つために外気温に合わせて血管を広げたり縮めたり、毛穴を広げたり縮めたりします。汗をかいて皮脂腺から老廃物を出したりと本当にすごいです。

 

肌は常に死んでは生まれ、死んでは生まれの繰り返しで代謝されています。

この周期は20代で約28日、50代で約40日といわれています。

歳を重ねると周期が長くなり、肌にへばりついた角質が厚くなることでくすみが生まれるようです。

この古くなった角質をとってくれるのが、にがりに含まれるマグネシウムです。

マグネシウムは浸透圧が高く、毛穴に詰まった老廃物と結びついて排泄する働きを持っています。にがりを顔にふりかけたり、コットンに含ませて顔をポンポンすると良いようです。

 

大人の皮膚面積は約畳一畳分(約1.6-2平方m)の大きさがあると言われていて、その重さは約3kgにもなります。

薄い皮膚ですが、集めると脳(約1.4kg)、肝臓(約2kg)よりも重く、最大の臓器とも言われています。

物に触らなくても空気や周囲を感じとることができます。繊細な皮膚にはセンサーがいくつもあり、1平方cmあたり約200個もありセンサーだらけです。なので細かな情報もキャッチできます。

皮膚はただ情報をキャッチして表面を覆っているだけではなく、動きに合わせて伸びたり縮んだりしますので柔らかさと弾力性も備えています。

皮膚の内側には人間の全てが詰まっています。

人は60-70%が水分と言われていますので、骨や筋肉、内臓や血管、神経や脂肪など様々なものが水分に満たされて浮いているという考えがあります。

そう考えると、人は柔軟でどんな動きもスムーズにできるということになります。

赤ちゃんや子供を見るとわかる通り、柔らかい動きができます。

それが成長して大人になり、歳を重ねていくと、生活習慣での身体の使い方などでどんどん硬くなります。

関節や周囲の筋肉・筋膜が硬くなり、皮膚まで柔らかさが失われると、痛みが出たり動きにくさを感じます。

腕が上がりにくかったり、脚を動かしにくかったりする場合、表面にある皮膚を緩めるだけで、腕が上がったり、脚の動きがよくなったりするので、皮膚の柔らかさは重要だと考えます。

スポーツでは素早い動きを求められる場合が多く、スピードを出すために筋肉が素早く動きます。ですが、素早く動くためには、反対側では素早くゆるむ筋肉がないといけません。

伸び縮みがうまくいくことで、全身の動きがスピーディかつ力強く動かすことができるので筋肉をつけるという考えだけではパフォーマンスに活かせないことがわかります。

身体を動かすということは、日常生活でもスポーツでも全身が柔らかく動かせることが重要だと考えます。

ぜひ、自分の皮膚を触ってみて、柔らかさがあるのか確認してみてください。

柔らかいところ、張っているところはどこですか。

優しくさするだけでも、何かが変わると思います。

気持ちが良いと思えば、副交感神経が優位に働き、リラックスして心の安定にもつながります。

就寝前に少しでも行えると、眠りやすくなりますよ。

 

まだの方はぜひ「優しい刺激で身体はゆるむ」もご覧になってみてください♪

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