猫背の予防と修正

猫背について

姿勢を気にされている方は多いと思います。

実際に会員さまとお話をすることが多いテーマです。

【参考図:筋骨格系のキネシオロジー】

姿勢の変化を図に記してあります。

一番左:理想的な姿勢

A・B・C:骨盤が前へ傾いている

D・E:骨盤が後に傾いている

腰あたりに線が引いてあるのが骨盤のラインになりますが、骨盤の傾きによって姿勢が変わり、骨盤の傾きは日常生活動作に影響します。

日常生活動作を考えてみると、掃除、料理、物を運ぶ、書く、パソコン操作、スマホ操作、育児や細かな手作業まで手を前に出して作業をしていることがわかると思います。

手を前に出していると、肩甲骨が前にスライドしてきて、腕が前にいき内側へ回ることになります。

仕事や自宅でも座っていることが多くなると、頭が前に移動し、腰や背中が丸くなってきます。

それに右や左に少し傾いていたり、上半身が回っていたり、左右どちらかに多く体重をかけて座ったり、立っている時間が長いと、どんどん身体は歪んできます。

【猫背予防として】

◯日常生活動作を見直す

普段どんな姿勢をとっていることが多いのかを考えてみてください。

立ち姿勢での作業、座った姿勢でパソコン作業、座って書くこと、運転、座ってスマホ操作、

荷物を運ぶなど思い当たることはありますか。

◯動きを長時間止めない

一番は長い時間、同じ姿勢でいないことです。

姿勢を維持するのに、ずっと同じ筋肉が収縮して頑張っています。

特に手を使っていると頭が前へ移動して、肩が上がってしまい肩をすくめた状態のまま

何時間も作業していることもあります。

肩、胸、腕、背中、腰の筋肉はずっと緊張状態になっています。

収縮して力を入れているということは、硬くなって血流が悪くなります。

同じ姿勢にならないよう、小まめに立ったり座ったりすることです。

寝転がっていたり、座椅子に座って何かをしていても、動作を変えることが大事になります。

 

運転や仕事で座っていることが多くなってしまう場合では、

お尻を前後に転がしたり、左右に揺らしたり、

片方の膝を前に出したり戻したりすることで骨盤と股関節

が小さく動きますので、固まり予防にはなります。

 


◯筋肉の張りを緩和させる方法

〈肩甲骨周囲をゆるめる〉

立つか座るか楽に行える姿勢でお願います。(ゆっくり2-5回程度)

①両肩を耳に近づける

  ↓

上を向く(5秒程度保つ)

  ↓

肩を下げる

  ↓

前を向く

②四つん這いになる(目線は床)

   ↓

腕を伸ばしたまま胸を床へ近づける(肩甲骨がよる)

   ↓

胸をあげる(肩甲骨が離れる)これをゆっくり力みが入らない範囲で動かす


〈股関節周囲をゆるめる〉

あおむけで寝た状態でお願いします。(ゆっくり2-5回)

①足裏を床につけて片膝を曲げながら、かかとをお尻に近づけていく

   ↓

近づけたら膝を外へゆっくり倒す

   ↓

膝を伸ばしていき最初の寝た状態に戻る

②足裏を床につけて片膝を曲げながら、かかとをお尻に近づけていく

   ↓

膝裏を持ち曲げた膝を脇の方へ引き寄せる(膝が少し開く位置で5秒程度保つ)

   ↓

足裏が床につく位置まで戻す

   ↓

膝を伸ばして寝た状態まで戻る


〈手足をゆるめる〉

立つか座るか楽にできる姿勢でお願いします。

自分で見て気持ちよさそうな動きに見えるように動かしてください。

①手首足首を曲げたり伸ばしたりぷらぷらふる(硬い動きだとカクカクなります)

②手首を内側に回したり、外側に回したりぷらぷら動かします。

(硬い動きだとカクカクな動きになります)


手首の緊張が腕、肩、首へと伝わり、足の緊張がふくらはぎ、太もも、腰や背中へと伝わります。

全身はつながっているので、どこかだけを改善しようとしてもなかなかうまくいきません。

頭から足まで骨の周りに筋肉がついて、筋膜、皮膚と上に重なってきますが全体が同じようなテンションを保つことが良いと考えます。

それが全体のバランスが取れた状態だと思います。

重力のかかる中、日々の活動の繰り返しで身体も歪み、固まってきます。

それを動かすことで修正、予防していくことが大事だと考えます。

小さな積み重ねが、数年先の大きな違いになっていると思います。

日々を見直すきっかけになれば、幸いです。

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