【体温調節】
梅雨の季節になるとジメジメして蒸し暑くなります。
体温調節が効かずに、頭痛や体のだるさなど不調を起こすことがあります。
体温は36.5度から37度で保たれています。
36.0度から36.5度の間の方が多いのではないかと思いますが、最近は35度台の方も多くなっていると言われています。
35.5度では細胞の活動が低下して、体内酵素の働きや内臓の働きも低下します。
排泄機能も低下して、老廃物をうまく出すことができなくなります。
快適な温度が過しやすいので、すぐにエアコンをつけて体を冷やしてしまうと暑さになれず、汗もかきづらくなります。
体の代謝機能がうまく働かず、体温が低い状態のままになります。
発汗は体温約0.5℃上昇すると、脳が感知し体温を下げるために汗腺に指令を出すことで起こります。
皮膚にある汗腺(汗を出す)は200万個以上あると言われています。
すぐに出る汗はこの汗腺からでたサラっとした汗です。
もう一つは皮脂腺(脂分を含む)です。
30分以上の運動や加温によってじわっと、ベトベトっとした汗です。
お肌の潤いやバリア機能にもなるよう脂分を含んでいます。
その脂分に老廃物やダイオキシン、カドミウム、水銀、鉛、重金属などの有害物質なども含まれていることがわかっています。
汗腺からの汗はほぼ尿と同じで、塩化ナトリウム、尿酸、アンモニア、アミノ酸、カリウム、クレアチン、尿素、水です。
【ミネラル補給】
汗に塩分(塩化ナトリウム)やカリウムなどのミネラルも一緒に排出されるので、補給する必要が出てきます。
塩分補給ということで、食卓塩(塩化ナトリウム)を舐めてもあまり効果的とは言えません。
ミネラルが含まれていない精製された塩は不十分です。
海から天日干しされたミネラル豊富(カルシウム、マグネシウム、カリウム)な自然塩を摂取することをオススメします。
その中でも様々な体内酵素の働きを助けてくれるマグネシウムがとても必要になりますので
マグネシウムが多く含まれているにがり、自然塩の補給ができると良いです。
【体温を上げる】
日頃から運動やお仕事で汗をかく方は良いですが、冬から春にかけて全く汗をかいていない方は汗腺が開きにくい状態になっています。これから夏になる季節まで体温を上げて汗をかける状態にしておくことも必要です。
体温を上げる一番の方法は筋肉量をアップすること、特に筋肉を太くする速筋繊維は熱を作りやすい特徴があります。(詳しくはこちらの記事)
体温を上げると様々なメリットがあります。
・基礎代謝アップ
・細胞(ミトコンドリア)の活性化
・免疫力アップ(病気予防)
・酵素の活性化(37℃)
・排泄機能アップ
・運動効果アップ(筋力アップ、シェイプアップ)
・老化予防
・ヒートショックプロテイン増加(40~42℃の熱ストレスで細胞の損傷を修復)
【ヒートショックプロテイン】
ヒートショックプロテイン(HSP)っていったい何でしょうか。
HSPはストレスによって細胞の中に増えて、損傷したタンパク質を修復して元気にしてくれる役割です。このストレスとはよく言われる精神的ストレスだけではなく、熱ストレス、食事が取れない時の飢餓状態、紫外線や圧、病原菌などの感染なども含まれます。
どんな生き物にもストレスに対応できる能力が備わっていると言われています。
そのHSPを自分で増やすことができます。
どのようにしたら良いかというと、細胞が死なないような安全なストレスをかけること。
40℃から42℃の入浴やスマーティ(炭素遠赤外線共鳴)などのマイルドな加温が推奨されています。(伊藤要子教授)
スマーティは当ジムにあります(スマーティの効果はこちらの記事)が、どなたでも気軽にできる入浴法をご紹介します。
42℃が最適な温度ですが、時間を長くすると40℃や41℃でも良いそうです。
〈準備〉
・水分補給(300~500ml程度)
・タオル
・アロマや音楽(必要な方)
・浴槽のふた(冬は湯の温度が下がらないように体ギリギリまでふたをする)
〈入浴〉
お湯の温度と入浴時間
・42℃:10分
・41℃:15分
・40℃:20分(発汗効果の入浴剤を使用の場合15分でも可能)
やりやすい温度と時間かはじめらると良いそうです。
年齢や体力の違いがありますので、無理はしないようにしましょう。
湯船にはしっかりつかります。
ゆっくりリラックして、気持ちの良い時間が作れると良いです。
アロマをたいたり、音楽を聞いたり、瞑想したり、マッサージしたり。
自分に意識を向ける時間として利用すると心身ともに健康的になります。
※半身浴の場合は数分長めにするのが良いようです。
暑くて耐えられない場合は我慢せずに、一度立ったり、浴槽から出たり、少し休憩してまた入りたくなったら入る。その分時間は追加するという具合です。
終了する頃の体温は38℃を超えています。
〈終了後保温〉
浴室から上がったら、保温する時間を作ります。
冷やさないようにタオルをかけたりしながら10分~15分程度。
夏場であれば、タオルをかけて浴室でそのまま保温しても良い。
汗がふきだしてくるかもしれないので、その都度水分補給をしながら急激に温度が下がらないようにしましょう。服を着て汗で濡れてしまうので、また着替える。
気にならない方はお風呂に入る前に来ていた下着などをつけておくと汗で濡れてもすぐに洗濯できますので、着替えの量を減らすことができます。
夏場は良いですが、冬場は室温や服をきて保温する工夫が必要になります。
終了したらしっかり汗を拭いて、気になる方はさらっと掛け湯で汗を流す。
〈体温の測り方〉
・お湯の影響を受けないように、舌下温(舌の下の温度)を測る
・飲み物を飲んだ直後から5分程度は測らない(口内温度が変わるので)
・体温計は防水タイプか測定部分以外は濡れないようにビニールに巻くなど工夫する。
〈入浴頻度〉
この入浴方法やマイルド加温では毎日行う必要はなく、週2回のペースで良い。
加温や入浴2日後をピークに3~4日ほどHSPが増加した状態が続き、1週間後で元に戻ります。
スポーツ選手も有効(疲労の軽減、損傷の修復)で、スポーツや競技、イベントなど大切な勝負日があれば、その日の1~2日前にHSP入浴すれば良いことになります。
週2回を3ヶ月継続して、体に慣れを感じたら1~2週間あけて体が加温することを忘れた頃にまた始めると良いということです。
身体にとても多くのメリットをもたらしてくれるので、体質を変えたいなと思う方はぜひお試しください。あくまでも無理なく、体調に合わせて行ってください。