マクロビオティックという言葉は聞いたことがあるけど、詳しくは知らないという方も多いと思います。
海外でよく聞く言葉だと思っていましたが、実は日本の桜沢如一氏が提唱したものです。
肉食中心の食生活で損なわれた健康をマクロビオティックの食事法で取り戻し、欧米で注目されています。
「Macro(大きい、長い)Bio(生命)Tic(術、学)」は難しそうに見えて、とてもシンプルです。
“ 玄米菜食を中心にして、その土地でとれたものを旬に食べる ”を基本に。
玄米菜食を目標に、昔からある和食が今だからこそ必要だと思い、これまでもお知らせしてきましたが、マクロビオティックもそのような考えなのだと知りました。
玄米ごはんを中心に、味噌汁、煮物や漬物、きんぴら、旬の野菜のおかずを添えます。
食事の半分はご飯などの穀類にすることもポイントです。
※原則として肉類・卵・乳製品は控えるようにします。
全く食べないというと拒絶されがちですが、今の自分にできる範囲のことを試してみることです。特に体調が心配、肥満になってきている、健康が気になるという方は少しずつ取り入れてみてください。
桜沢如一氏の「無双原理」の哲学は深く、理解するには時間がかかりますが「食べたもので私たちの体はできている」からこそ、日々の食事が大事だと思います。
3つの基本
①陰陽調和
陰陽ってなに?と思われると思いますが、プラスとマイナス、昼と夜、光と影、男性と女性のよ
うに物事には両面あるということです。互いに補い合い、引き合うようにバランスをとってい
ることになります。
大まかなイメージにすると
〈陰〉:外に向かって広がる遠心的なエネルギーで軽い・冷たい・大きい・静的な性質
〈陽〉:中心に向かって収縮していく求心的なエネルギーで重い・熱い・小さい・動的な性質
〈中庸〉:陰と陽のどちらにも偏らない中間
実は中庸の状態でいることが良いとされています。
食べ物を陰陽で分ける決め手はナトリウムとカリウムの割合だそうです。
ナトリウムの代表は塩ですが、塩は料理の味を引き締めます。野菜を塩で揉むと水分が出てキュッと縮みます。これは陽性の働きです。
反対に広げるのがカリウムの陰性の働きです。
動物性はナトリウムが多く(陽性)、植物性はカリウムが多い(陰性)
植物の中でも地中深く根を伸ばす根菜は陽性、天に向かって高く伸びる葉は陰性
水分の多いものは少ないものに比べて陰性
オレンジ色や黄色をしているにんじんやカボチャは陽性
紫色のなすは陰性
熱い国や地域では砂糖やバナナ、スパイスなど陰性の食べ物ができやすく、寒い国や地域では体を温める動物性や塩からいものなど陽性の食べ物が出来やすいと言えます。
穀類や海藻類、豆類は中間の中庸にあたることから食事の中心におくことが理想とされます。
目安としての陰陽表は下記の通りです。
②一物全体
「食べ物は、丸ごと食べる方が良い」という考え方です。
野菜なら葉や皮、根などがあって一つとしています。魚なら全て食べられる小魚やしらす干しな
どが良いとされます。
お米もぬかや胚芽がついた玄米を食べるのが、栄養バランスも理想的でまさに一物全体と言えます。
③身土不二
「地産地消」という言葉がありますが、同じような意味になります。
日本の伝統食の基本で「身体(身)と環境(土)は切り離せない(不二)」ということ。
季節ごとのその土地でとれた旬なものを食べるということです。
夏野菜や果物を寒い冬に食べれば、ますます身体は冷えて調子が悪くなります。
一年中様々な野菜や果物が手に入るからこそ、無理のない範囲で身土不二を意識してみると
食べ物が楽しくなります。
マクロビオティックの考え方を取り入れると、とてもシンプルで旬なものを食べることができます。実践することで、体力は強まり、肌はきれいになり、健康的にシェイプできるようになります。よく眠れるようになり、頭もさえて、血行もよくなるなど身体の変化を感じられます。
今は和食よりも洋食が多いという方、これからの健康や身体の不調を考えて、何かを変えてみたいという方は、少しずつでも取り入れてみてもよいと思います。
楽しく続けられることが一番ですので自分なりのやり方を見つけてみてはいかがでしょうか。
今回はオーサワジャパンが発行する「LM: Life is Macrobiotic」を中心にまとめました。
新たに再発行されたVol1はジムにありますので、ご興味ある方は手に取って読んでみてください♪もうすぐVol2が届く予定です。